先祖代々の歴史を残しつつこれからも永く住み継げる家にリノベーション

180年以上
受け継がれてきた家を
明るく暖かく
安全な居住空間に
【広島市安佐南区 T様邸】
 T様のご実家は先祖代々受け継いできた歴史ある家で、原爆によって一部を失ったものの戦後に修繕し、平成2年にはリフォームで増築。しかし、床の傾きがひどく、冬はとにかく寒いのがご夫婦の大きな悩みだった。ご夫婦とも大病を経験し、ご主人は退院したばかり。ご実家を受け継ぎ、暮らしが快適になるよう、そして末永くこの家を守っていくためにもリフォームを行うことにした。依頼したのは以前から社名を知っており、実績が豊富なマエダハウジング。当初は部分的なリフォームを予定していたが、話し合いを重ねていくうちに間取り変更を伴うリノベーションを行うことに決定した。
 和室と洋室2室をLDKに取り込み、憧れだった薪ストーブを導入。盆・正月には約20人もの親族が集まる家で、みんなが冬でも暖かく快適に過ごせるLDKになった。キッチンは移動し、勾配天井と広い開口によって開放感と明るさが増した場所に配置。安全性を考慮し、段差は極力なくしてバリアフリーに。奥様は寝室や客間の壁の漆喰塗りにも挑戦し、より思い入れの深い家になった様子。工事中に縁の下から出てきた天保時代のものと見られる古材をはじめ、既存の建具や近所の家屋解体で出た建具なども随所で効果的に再利用。180年以上に渡ると考えられる、T様邸の長い歴史を生かしたリノベーションとなった。
縁の下に眠っていた古材が教えてくれた180年以上もの長きにわたる家の歴史。
これまでもこれからも長く住み継ぐ家を安全で居心地の良い、やすらぎの住空間に。
リビングに憧れの薪ストーブ
住宅密集地だからと諦めていた薪ストーブは、見学会を経て導入が可能なことを知り、憧れを実現。夜の暖かさが翌朝までほんのり残るのも薪ストーブならでは。
床の傾きや段差を解消して安全に
誰もが明らかに分かるほどひどかったという床の傾きを直し、随所にあった段差を最大限解消するなど、将来にわたって安全に暮らせるようにした。
古材や既存の建具を再利用
縁の下に残されていた古材、もともとあった既存の建具、近所の家屋解体で出た建具などをカウンターやドアに再利用。新品にはない独特の風合いを醸し出してくれる。
リビングから庭が見える間取りに
せっかくの庭も、くつろぎの空間であるリビングから眺めることができない間取りだったため、リビングを窓際まで拡大して庭が眺められるよう間取り変更した。
LDK
立派な梁を生かしたキッチン。窓からは中庭が望める。
Before
After
天井を抜いて吹き抜けにし、薪ストーブを入れたリビング。玄関からキッチンやトイレなど複数の動線を考えて、邪魔にならないよう選んだ三角形のダイニングテーブルはご主人のお気に入り。玄関と寝室それぞれにつながるドアは既存のものを利用。
石調のタイルの中に色の異なるモザイクタイルを並べ、十字架が浮き上がって見えるようにしたのはコーディネーターのアイデア。
リビングの一角には、古材を再利用した重厚感あるカウンターを設置。祭壇としての役割を担っている。
Living
間取り変更によって見えなかった庭が眺められるリビングに
もともと洋室と和室が並んでいたが、リビングに取り込んで美しい庭が眺められるようになった。雪見障子は再利用。
8帖の寝室。客間との間のガラス窓とクロゼットの建具は既存のものを再利用。この部屋と客間、納戸の壁は奥様が自ら漆喰塗りを行った。
客間の引き戸は、ご近所で不要になった建具をいただいて再利用した。
Before
After
LIXILのシステムバスに一新した浴室。窓は温泉旅館のように庭を眺められるよう、あえて透明にしている。
Before
After
リビング横のトイレ。天井には網代風のクロスを張り、間接照明用の障子はこちらも奥様が和紙を貼って手づくりした。
洗面室横のトイレ。頭上のロフトの段差を隠すため、押し花が趣味の奥様がモミジを使ってつくった障子を取り付けた。
横長の鏡は複数人が1度に使える。洗面台はIKEA製で、天井の網代風クロスと壁のタイルが和モダンな雰囲気を創出。
洗面台の立ち上がり部分の壁には、数種類の和柄をランダムに散らした淡いグリーンのタイルを張った。
Kura
天井を抜きあらわになった歴史を刻む太い梁が空間にアクセントを
洗面室を抜けた先にあるのは、蔵をリフォームしたピアノ室。1階の天井を抜き、上部はロフト扱いに。太い梁が家の歴史を感じさせる。床は他の居室と同様に、アンティーク調の家具にマッチするマツの無垢材を採用。
元はトイレのドアとして使われていたレトロ感あふれる建具。両側に幅を足して再利用している。
Before
After