ベストな「塗り」の仕事を追求し、いつか海外でも左官仕事をしてみたい
小学生の頃から左官職人だった祖父と父の傍らで、材料を練ったり掃除などの手伝いをしたりしていた日高さん。
工業高校の建築科を卒業後、自然と左官の道へ進んだが、最初の2年は左官道具の「こて」さえ持たせてもらえず下積みが続き、塗る仕事ができるようになったのは5年後のこと。
気付けば左官歴36年となり、今は壁や床だけでなくキッチンカウンターや洗面化粧台を塗りで仕上げる仕事も手掛け、さらに活躍の場を広げている。材料も国産だけでなく輸入材が増え、それらを使いこなすためにイタリアやドイツなど海外へも積極的に足を運んで勉強。材料によって使う道具も異なり、ベストな仕上がりにするために、どの「こて」を使うべきかは自身の判断が求められるという。
「仕上げたテーブルなどを見て『いいね。これはだれがやったんかね』と左官の仕事に興味を持ってもらえるのがうれしいです」と日高さん。
その仕事ぶりはインスタグラムでも積極的に発信中。
東京や京都など県外での仕事も増えているが、常に向上心にあふれ、「一度は海外で仕事をしてみたいですね」と左官職人としてさらなる高みを目指している。